お昼を食べ終えてお店を出ると、ビラを配っている声が聞こえます。
「おねがいしまぁーす」
あまりやる気の感じられない声。
きっと、軽く引き受けたバイトなのに、だれももらってくれないんだろうなぁ…
なんてことを考えながら歩きます。
「おねがいしまぁーす」
ティッシュでもないし、美容院の割り引き券でも、安売りのチラシでもなさそう。
それじゃあだれも受け取らないよなぁ…
ちょっと気の毒になってきます。
「おねがいしまぁーす」
配っているのは、美人さんではないけど、愛らしい感じの女の子…たぶん、ちょっぴり太めなのが目下の最大の悩み…受け取ってみます…って、おい!。
…一瞬の間(マ)…
「ありがとうございますっ!」(←音量2目盛りアップ)
あ、いや、そこまで感謝してもらうと、受け取った甲斐もあったというものです。
よっぽどだれも受け取ってくれなかったのかな…バイトさんもたいへんです。