「黒電話ってまだレンタルしてますか?」
使っていたファックスが調子が悪くなったので、先週末、ついデキゴコロで 116に訊いてみました。
「はい。できますよ。こちらからお送りして、お客さまが設置していただくことになります。」
どこに確認する様子もなく、あっさりと返事を返されました。さっそく申し込みます。
…週明け月曜日
「申し訳ありませんお客さま。在庫を確認したところ、既に在庫が切れておりまして、製造もしておりませんので、ご要望にお答えできなくなりました。」
こう言われてしまうと、意地でも黒電話を使ってみたくなります。電話といえば秋葉原です。秋葉原なら、ピンク電話とか、緑電話とかも売ってそうです…なんて、ちょっとでも考えたりはしません。キャラクター電話なんてもってのほかです。さがすのは黒電話です。もちろん電電公社のマーク入りです。
やってきました。電電公社の黒電話。
もちろん電話は、玄関に置くものときまっています。おばあちゃんちの電話は玄関にあるのです。茶の間に電話なんて、寺内貫太郎さんちだけです。子供部屋に電話なんてもってのほかです。
電話の横には貯金箱です。ほんとはナショナルのマスコット坊やの貯金箱がいいのですが、いまオークションを探したら、とんでもなく高いので、品川駅のペンギンショップで売ってたパンの缶詰です。フタのシールをはがすと、貯金箱になるすぐれものです。パンの缶詰だからって、安易に ぱんづめ とかにしないのがえらいです。
ふつうに美味しいので、売ってるお店を探してたら、東京駅でバリエーションを見つけたのです。
ただ、こっちはペンギングッズじゃないので、欲しくならないのです。でも、東京駅で遭難したら、ここにいればよいのです。もう安心です。
それはさておき。黒電話です。携帯電話に掛けると、ダイアルを回すのにものすごく時間がかかります。頭に184とか、さらには、0033なんてつけようものなら、じゅげむじゅげむ といい勝負ができます。
しかも、いま何番に掛けたかわからないので、間違い電話をかけてしまったときに、どこが間違いだったかわからないのです。
だから、もう一度かけなおしていいものかどうか、気の小さい私なんか、2日くらい悩むのです。
おまけに、ちゃんと電話できても、リダイアル機能なんてもちろんないから、つぎにかける電話が間違わずに繋がる保証はどこにもないのです。
お姉さんの携帯に、間違わずに一回で掛かったら、一日ラッキーディなのです。
…
「もしもし」
「なんや」
「お姉さんの携帯ですか」
「なに毎晩、寝ぼけた電話してくんじゃ。しばくど」
…アンラッキーディです。