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2012/7/29 日曜日

1981年の夏休み

Filed under: 日記 — murata @ 16:05:13

まだメールも携帯電話もなくて、女の子の家に電話すると必ずお母さんが出て、「どんなご用件ですか?」なんて訊かれるものだから、用もないのに電話できる女の子っていうのは、幼なじみの女の子だけに限定されてしまう狭い世界に生きていたんですよ。僕たち。

そんで、幼なじみの女の子っていうのは、なぜか、ちょっと気になる女の子と親友だったりするわけで、だからと言って安易に紹介してもらったりすると、それこそ一生弱みを握られちゃうわけですよ。

でも、そこはそれ、さすが幼なじみ。口に出さなくても、そこはかとない態度で察するものがあるらしくて、さりげなく紹介してくれたりするわけで、不敵に微笑みながら弱みを握られていくワケですよ。もう幼なじみにアタマが上がらないカリッと青春ですよ。

カメラマンのいとこに借りた一眼レフカメラに Tri-X を詰めて、保護者として付いていく。って言ってくる幼なじみを言いくるめて、はじめて出かけた公園で、標準レンズで一杯に近づいてシャッターを切るんですよ。カメラがないとそんない近づけないですよ。もうドッキドキですよ。

翌日は夏休みの補習授業もそこそこに部室でフィルムの現像ですよ。そんな日に限っていつもは誰もいない部室にひとがいたりするんですよ。みんな帰るまで ただガマンですよ。まだ撮影してないフィルムなんか無駄に現像しますよ。

そんで、やっときのう撮ったフィルムを現像してみると、メ一杯近づいたつもりが、ぜんぜん近づけてなかったりするんですよ。ピントなんか甘々ですよ。カメラも返さなきゃなんないから撮り直しなんてできませんよ。いつか標準を超える日がくるんですよ。たぶん。

…きょうと同じ暑い日に。

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